アルミとアルミナの基本的な違い
私たちの日常生活は科学と切っても切れない関係があります。
科学の知識があると、日々の暮らしがより豊かになります。
たとえば、日常的に利用される素材であるアルミニウム(一般にはアルミと呼ばれます)です。
しかし、名前が似ている「アルミナ」に関しては、どの程度知られているでしょうか。
本記事では、アルミとアルミナの外観や性質の違いに焦点を当てて解説します。
アルミとアルミナの基本的な違い
アルミニウム(アルミ)と酸化アルミニウム(アルミナ)は、名前が似ているものの、全く別の物質です。
それらの違いを化学式で見てみましょう。
アルミは化学式でAlと表される金属です。対して、酸化アルミニウム、つまりアルミナはAl2O3という化学式で表されます。
これが「化学式における主な違い」となります。
例えばアルミホイルを見ると、純粋なアルミニウムでできているように思われますが、実際にはアルミニウムとアルミナの両方が含まれています。
アルミニウムで作られたアルミホイルや板は、酸化しやすく、その表面は薄い酸化アルミニウム層、すなわちアルミナで覆われています。
これにより、日常で「アルミ」と言う際には、アルミとアルミナが結合した状態を指していると理解するのが適切です。
アルミとアルミナの特性の違い
アルミニウムは金属であり、アルミナは非金属(セラミックス)である点が、最も顕著な違いです。
電気伝導性の差異
アルミニウムは金属であるため電気を良く伝導しますが、アルミナは非金属で絶縁体の性質を持ち、電気を通しません。
このため、アルミナは優れた絶縁材料として利用されています。
一方、アルミホイルの表面に生成される薄いアルミナ層は非常に薄いため、電気はこの層を通過することが可能です。
見た目の違い
アルミナは通常白色で、金属のような光沢はありません。
これに対し、アルミニウムは典型的なシルバー色の金属光沢を持っています。
延性と展性の有無
アルミニウムは金属であり、延性や展性があり、加工しやすい特性を有しています。
これに対してアルミナは脆く硬いため、これらの性質を持たず、加工が困難です。
まとめ
この記事では、アルミニウム(アルミ)と酸化アルミニウム(アルミナ)の違いについて解説しました。
アルミニウムは化学式Alで表される金属であり、電気伝導性、金属光沢、延性、展性などの特性を持ちます。
一方、アルミナは化学式Al2O3で表される非金属で、これらの特性を持たず、絶縁体としての性質を有します。